ハリネズミの恋
太はハハハと笑うと、
「七緒、誕生日いつだったっけ?」
と、聞いてきた。

「はっ?」

何で誕生日なんだよ。

って言うか、つきあい長いんだから俺の誕生日くらい知ってるだろ。

「7月7日」

俺は呆れながら答えた。

この通り、誕生日がぞろ目である。

「生まれた時間は?」

「午前7時7分」

誕生日がぞろ目のうえに、生まれた時間もぞろ目である。

全て7がそろっていると言う理由で、両親は俺に“七緒”と言う名前をつけたのだった。

「ラッキーセブンじゃん!

幸運に恵まれてるじゃん!」

太はフライドポテトで俺を指差した。
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