ハリネズミの恋
針井はよくわからないと言うように首を傾げた。

「七緒さ、英語が得意なんだよ。

針井もこの機会にわからないところを七緒に教えてもらったら?

俺もさっき七緒に教えてもらったところだし」

太は俺を指差すと言った。

「えっ…でも、霧ヶ峰くんが迷惑なんじゃ…」

針井は戸惑っている。

「いいよ」

俺は言った。

「教えてもらったお礼がしたいから」

そう言った俺に、
「ちょっと待ってて」

針井は俺たちから離れた。
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