ハリネズミの恋
「…えっ?

あ、ああ…」

俺は自分のノートを出すと、針井のノートを照らしあわせた。

「えーっと、この単語は確か…」

針井のノートのうえに指を置くと、解説をした。

「…と言う意味になるんだ」

「なるほど、そう言う意味だったのね」

針井はうんうんとうなずいた。

「ありがとう、助かっちゃった」

針井がニコッと笑って、お礼を言った。

ドキッ…

彼女の笑顔に反応したと言うように、俺の心臓が鳴った。

嫌でも自覚する。

針井を意識しているんだと言うことを。
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