ハリネズミの恋
Chapter12*勝者へのご褒美*
中間テストも無事に終わり、5月も終わりに近づいた昼休みのことだった。
「本当に、これでいいの?」
針井が聞いた。
梅雨入り前の爽やかな風が吹くその日、俺と針井は中庭の隅に忘れ去られたように置いてあるベンチに腰を下ろしていた。
「これしか思いつかなかった」
そう返した後、俺は針井の膝のうえに置いてある弁当箱2つに視線を落とした。
1つはピンク色のバンダナ、もう1つはオレンジ色のバンダナで、キレイに包まれている。
針井はオレンジ色の方を俺に差し出した。
俺はそれを受け取ると、膝のうえに置いた。
中間テストの勝負の結果、針井は英語で68点、俺は物理で70点をとった。
つまり勝負は、俺の勝ちとなった。
「本当に、これでいいの?」
針井が聞いた。
梅雨入り前の爽やかな風が吹くその日、俺と針井は中庭の隅に忘れ去られたように置いてあるベンチに腰を下ろしていた。
「これしか思いつかなかった」
そう返した後、俺は針井の膝のうえに置いてある弁当箱2つに視線を落とした。
1つはピンク色のバンダナ、もう1つはオレンジ色のバンダナで、キレイに包まれている。
針井はオレンジ色の方を俺に差し出した。
俺はそれを受け取ると、膝のうえに置いた。
中間テストの勝負の結果、針井は英語で68点、俺は物理で70点をとった。
つまり勝負は、俺の勝ちとなった。