ハリネズミの恋
学校でも勉強、家でもフーゴがつきっきりで勉強。

後は…勝負に負けたくないと言う俺の根っからの負けず嫌いもあり、勝利したと言う訳である。

勝者は敗者に命令…と言うことで、俺がテスト期間中に考えた命令は、
「明日から1週間、俺に弁当を作ってくれないか?」
で、ある。

いきなりデート…は、まだつきあってもいない。

何より、針井からして見ればある意味過酷かも知れない。

いや、そんな訳ないか。

俺と太とも話せるようになったし、特に俺とは…だいぶ距離が近くなった方だと思う。

でもまだそんなにだと思った末、俺は針井に弁当を作ることを提案したのだった。

愚か者か?

バカ、紳士と言ってくれ。


バンダナを解くと、まだ新品の弁当箱が出てきた。

もしかしてとは思うけど、俺のために買ってきたのか?

そんなことを思いながら、俺は弁当箱を開けた。
< 195 / 297 >

この作品をシェア

pagetop