ハリネズミの恋
「まあねー」

岩田さんはヘヘヘと頭の後ろに手を当てて笑った。

「岩田さーん、中学からのつきあいの親友には何にもないんですかー?」

太が呆れたと言うように岩田さんに言った。

「おー、大政は久しぶりだなー。

何年ぶりだー?」

笑いながら言った岩田さんに、
「んな訳ないでしょ。

2ヶ月前の新入生の部活紹介で会ったじゃないっすか」

太はやれやれと言うように両手をあげた。

漫才のような岩田さんと太のやりとりに、俺と寧々はクスクスと笑いながら見ていた。
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