ハリネズミの恋
氷室が驚いたと言うように、俺を見つめた。

「あんた、一体…?」

そう聞いてきた氷室に、
「その人は、あたしの恋人です」

聞き覚えのある第3者の声が飛んできた。

その声に視線を向けると…西脇優奈だった。

「――はっ…?」

俺は訳がわからなかった。

一体、どう言うことなんだよ?

西脇優奈は俺と寧々に歩み寄ると、引き離した。

寧々を氷室の方へと引き渡す。

「お前ら、まさかとは思うけど…グルじゃねーよな?」

思ったことが口から飛び出した。

氷室と西脇優奈は黙っている。
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