ハリネズミの恋
「わたしがやります」

右手をあげた状態で針井寧々が言った。

おい、マジかよ…。

「世の中いろんなヤツがいるんだな…」

太が驚きを隠せないと言うように呟いた。

ホント、訳わからないもんだな…。

めんどくさいだけのクラス委員を自分からやろうだなんて、たいしたヤツもんである。

「えーっと、クラス委員は霧ヶ峰と針井に決まりました。

以上、本日のホームルームを終了します」

担任の一声で、本日のホームルームは終了したのだった。

すぐに決まっただけでもまだいいか…って、いい訳ねーだろうが!
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