ハリネズミの恋
その日の放課後。

「よし、部活行くぞー」

俺は荷物をまとめると、カバンを手に持った。

「七緒、気合い入ってんなー」

手にはカバン、肩にはギターケースを背負った太が笑いながら言った。

「当たり前だろ!

俺、早く踊りたくてウズウズしてんだから!」

「ハハ、そうかそうか」

太と一緒に教室を出ようとした時だった。

「おーい、クラス委員」

寸でのところで担任に呼び止められた。

早々から雑用と言う名の仕事を押しつけられるみたいだ。
< 31 / 297 >

この作品をシェア

pagetop