ハリネズミの恋
「何ですか?」

俺が話しかけたとたん、部長は待っていましたとばかりにニヤリと口角をあげた。

「発表します!」

宣言するように言った部長の大きな声に、ちょっとビビった。

廊下にいた生徒や先生たちも何事かと言うように部長――と言うよりも、俺たちに視線を向けていた。

おいおい…。

注目されること自体にはなれていないと言う訳ではないが…。

つーか、話よ早く終われ。

「ダンス甲子園への出場が決まりました!」

部長は大きな声で宣言すると、ビシッと右手で敬礼を決めた。

部員たちはパチパチと拍手をしている。

――ダンス甲子園…だと?
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