メロンジュース

Chapter１＊ロマンチックな訳あるか！＊

今朝、郵便ポストに入っていた封筒を開けた。

中から出てきたのは、３日と言う時間をかけて書いた履歴書と“不採用”の通知だった。

「クッソー！」

周りに人がいることなんて関係ない。

あたしは叫んで、履歴書と通知を真っ二つに破いた。

すでに季節は、１０月の終わりだった。


兼松真麻（ｶﾈﾏﾂﾏｱｻ）、２２歳。

職業、就活浪人中の女子大生。

学校をサボってバッティングセンターで憂さ晴らしと言う名のバッティング中。

「クソッ！」

カキーン！

「クソッ！」

カキーン！

「クソッ！」

カキーン！

ムシャクシャした気分を晴らすようにバッティングを続けるあたし。

バッドに当たったボールが、さっきからよく飛ぶわ飛ぶわのホームラン大連発。