メロンジュース
「マーサがメグを好きになってることくらい、わかってる。

俺の方がずっと、ずっと…メグよりもマーサを見てきたんだから」

ナナは伏せていた目をあげると、
「俺、マーサが好きなんだ」

「えっ…?」

それがあたしの聞き間違いじゃないことは理解できた。

「マーサに初めて会った時から、マーサのことが好きだった。

好きで好きで、仕方がなかった。

だから…」

必死になって告白するナナに、
「――ごめん…」

あたしは呟くように、謝ることしかできなかった。
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