メロンジュース
ガッコン

自販機からメロンソーダの缶が落ちた。

バッティングセンターの休憩所にはあたし1人しかいない。

それをいいことに、あたしはプルタブを開けると、腰に手を当ててメロンソーダを飲んだ。

「ッ、はあ~っ!」

メロンソーダの甘さが五臓六腑に染み渡る~…って、親父か。

バッティングした後のメロンソーダはこのうえないって言うくらいに、
「うまし!

…んっ?」

休憩所の入り口に男が1人立っていた。

「何見てんだよ…!」

怒鳴りかけたあたしだけど、その男が端正な顔立ちのイケメンだと言うことに気づいた。

イケメンに見とれるなんて、あたしもまだまだ女子だなぁ。

親父じゃなくて助かったぜ。
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