メロンジュース
「ダンスだな、創作ダンス」

「へえ、見てみたいなー」

そう言ったあたしに、ナナはプイッと横を向いた。

んっ?

どうした?

「おーい、ナナ」

ナナの顔を覗き込んだあたしに、
「ブッ…!」

ナナは飲んでいたオレンジジュースを吹き出した。

「わっ…!?

な、何するんだよ、汚いなあ!」

ジーンズのポケットからハンカチを出すと、こぼれたオレンジジュースを拭いた。

「それはこっちのセリフだよ!

マーサがいきなり顔を覗き込むから吹いたんじゃねーか!」

ナナはブレザーの袖で口元を押さえた。

顔が紅いのは暖房が効き過ぎているせいなのか?
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