メロンジュース
「あのヤロー…」

ナナは毒づくように呟いた後、オレンジジュースの缶をゴミ箱に向かって放り投げた。

放り投げた缶は弧を描いて、キレイにゴミ箱の中へと入った。

「おっ、ナイス」

その様子を見送ったあたしが呟くと、
「へへっ、そう?」

ナナは得意そうにニッと歯を見せて笑った。

「じゃあ、行くか?」

あたしも空っぽになったメロンソーダの缶をゴミ箱に向かって放り投げた。

それも弧を描いて、キレイにゴミ箱の中へと入った。

「やるねー、さすがソフトボール部」

そう褒めたナナに、
「まあね」

あたしは笑った。
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