メロンジュース
「フーゴの家族も、今年も招待されているんだろ?」

ナナがフーゴの方に視線を向けると、話を振った。

「――えっ…ああ、まあ」

いきなり話を振られて戸惑ったのか、フーゴは落ち着かせるようにカプチーノに口をつけた。

幼なじみだから招待されるのは当然のことか。

でもフーゴは苦手なのか、それ以上を口に出そうとしなかった。

と言うか、椙山家と葉月家は家族で仲がいいんだな。

「フーゴも、もちろん参加するんだろ?」

そう聞いたナナに、
「うん…」

フーゴは首を縦に振って答えた。

よっぽど、パーティーが苦手なんだな。

あたしは頬杖をつくと、フーゴの顔を見つめた。

フーゴは何かを考えている。

「って言うかさ、あたしじゃなくてフーゴを嫁に迎えればよかったんじゃない?」
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