メロンジュース
時間は17時を迎えた。

K駅のスタバで温かい紅茶を飲みながら、メグを待っていた。

「遅いな、メグのヤツ…」

スマートフォンに視線を向けるけど、メグへの連絡はない。

仕事が立て込んでるんだろうな。

そんなことを思っていたら、フワリと店内の空気が変わったことに気づいた。

何だ?

スマートフォンから顔をあげて見ると、カーキ色のトレンチコート姿のメグだった。

この場にいる人たちの視線が、全部メグに向けられたのがわかった。

人を惹きつける才能があるとでも言うのだろうか?

顔立ちが端正な分、なおさらなことである。

メグはこの状況になれていると言うように受け流すと、あたしがいる席にきた。
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