メロンジュース

Chapter4-2*迷子の女の子*

迎えた12月24日のクリスマスイヴ――もとい、椙山家主催のクリスマスパーティー当日。

鏡の前にいるあたしは落ち着かなかった。

って言うか、何気にドレスの露出が激しいんですけど…。

あたしが今着ているドレスは、モスグリーンのワンショルダーのドレスだ。

この前メグに連れて行ってもらった洋服店で仕立ててもらった、あのドレスだ。

長いドレスの裾で隠れてるから見えないけど、足はドレスと同じ色のパンプスを履いている。

「うー…」

これ着てパーティーに出るのは、恥ずかしいにも程がある。

こんなにも勇気がいるくらいだったら、よーく考えてからドレスを選ぶべきだったと思った。

「マーサ、準備できた?」

メグの声とガチャッとドアが開いた音。

「わっ…バカ!

開けんじゃねーよ!」

そう言っても、時すでに遅しだった。
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