メロンジュース

メグの両親から離れた後、あたしはメグに連行されるがままだった。

あっちの取引先、こっちの取引先と言うようにあたしを婚約者だと紹介して回ったのだ。

さすが、日本を代表する大企業だ。

あっちこっちと言うように顔が広いったらありゃしない…。

「後何件紹介するの？」

前を歩いているメグに、あたしは質問を投げた。

「うーん…さっきので半分終わったから…」

メグは指を折ったり開いたりを繰り返しながら、ブツブツと独り言を言っている。

あれで半分なのか！？

あたしは聞き返したくなった。

じゃあ、後半分…がどれだけあるのかわからないけど、まだまだ続くってことだよな！？