メロンジュース
彼女もあたしに気づいたと言うように視線を向けてきた。

おそらく、彼女も招待客の1人だな。

そう言えば、フーゴが教え子を招待したとかってナナから聞いたような気がする…。

「あ…えっと…」

戸惑っている彼女に、
「もしかして、フーゴが言っていたゼミの生徒?」

あたしは聞いた。

彼女は驚いたと言う顔をした。

当たり前か。

この子はあたしのことを知らないんだから。

「――えっと、あなたは…?」

彼女が恐る恐ると言うようにあたしに聞いてきた。

おいおい、あたしは怪獣か何かかよ。

別に取って食やしねーよ。
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