メロンジュース
「まあ、結果オーライだからいいとするか」

メグはそう言うと、あたしの手をとった。

「えっ、何?」

どこ連れて行くつもりなんだよ?

メグはあたしの質問には答えずに、あたしの手を引っ張ると歩き出した。

おいおい、本当の連行じゃんか。

あたし、犯罪者かよ。

メグに連行されてついたところは、ステージだった。

えっ?

どう言うこと?

戸惑っているあたしを無視して、メグはステージのうえにあがる。

あたしはさっきからメグに連行されている状態だ。

メグがステージにあがったとたん、それまで騒がしかった会場が静かになった。

「えーっ、本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます」

いつの間にか持っていたマイクで、メグがあいさつをした。
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