龍神様との恋愛事情!
囁くような声に私がおじいちゃんを見ると、おじいちゃんも私を真っ直ぐ見つめてきた。
「そりゃあ…香織が言ったんか…?」
「ううん。違うけど…冗談じゃないよ。本当、なの」
「そうか…」
そこでおじいちゃんは口をつぐんだ。
何かを考えるように寝転がったまま、ボンヤリと天井を見つめてる。
「龍の世界に行ったら、おばあちゃんはもう一緒に暮らせないの」
私は思い切って言葉を続けた。
「それでもいいなら、おばあちゃんともう一回、ちゃんとお話できるよ…?」
「沙織、いい加減にっ!」
お母さんが小声で割り込んできた時だった。
「さすが…俺達の孫だなぁ」
おじいちゃんが私を見てニヤリと笑った。
「龍を味方につけるたぁ、やるやつだなぁ沙織」