龍神様との恋愛事情!
「あ、いえ」
「なら早く受け取れ」
「は、はいっ」
クッション代わりにもなりそうな大きさのそれを、抱えてギュッと抱きしめてみる。
……もふもふだ。
柔らかいし、手触りも好み。
「ありがとうございます。あの…朱美ちゃんが頼んだんですか?」
「は?朱美がどうした?」
「えっと…私はぬいぐるみを頼まなかったので、朱美ちゃんが言ってくれたのかな、と…」
もしそうだったら、後で一言お礼を言いたい。
なんて思ってたら若月様はこう答えた。
「朱美は関係ない。僕の独断だ」
え…?
若月様の独断?
「お転婆な朱美にぬいぐるみなんて与えても可愛くないが、ボケッとしてるお前にはお似合いだ」
………それはどういう意味なのかな?