龍神様との恋愛事情!

「あ、いえ」


「なら早く受け取れ」


「は、はいっ」


クッション代わりにもなりそうな大きさのそれを、抱えてギュッと抱きしめてみる。

……もふもふだ。

柔らかいし、手触りも好み。


「ありがとうございます。あの…朱美ちゃんが頼んだんですか?」


「は?朱美がどうした?」


「えっと…私はぬいぐるみを頼まなかったので、朱美ちゃんが言ってくれたのかな、と…」


もしそうだったら、後で一言お礼を言いたい。

なんて思ってたら若月様はこう答えた。


「朱美は関係ない。僕の独断だ」


え…?

若月様の独断?


「お転婆な朱美にぬいぐるみなんて与えても可愛くないが、ボケッとしてるお前にはお似合いだ」


………それはどういう意味なのかな?


< 212 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop