龍神様との恋愛事情!

戸惑う私の心境を嘲笑うように、伊吹様が妖しい笑みを浮かべながらジリジリと迫ってきた。


「なんだ?また“手伝い”が必要か?」


手伝いって…。


私は龍化の痛みで苦しかったあの夜を思い出した。


至近距離にあった翡翠色の瞳。

見つめられながら口に差し込まれた舌。


あの時は恥ずかしさより辛さが勝ってたから、何の抵抗もせずに受け入れちゃったけど…。

今は………理性が許さない。


「く、唇を舐めるなんて無理です…!手とかにして下さい」


昼間、おばあちゃんに血をあげてる千早様を見た。

千早様は手の平を切っておばあちゃんに差し出していた。

舐めるのは少量で大丈夫らしく、おばあちゃんは千早様の血を指ですくって口に含んでた。


あれが普通だと思う。


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