龍神様との恋愛事情!
「……………伊吹か」
もう一度ジロッと私を見てから何やら納得した様子で頷くと、シジマ様は屋形から飛び去った。
「白龍!!お待ちなさい!!」
慌ててミオ様が呼び止めてもシジマ様は知らんぷり。
彼の後ろ姿は見る見る小さくなり、ついに視界から消えた。
「全く…!白龍の身勝手な行動には辟易します」
怒りの溜息を吐き出すミオ様。
確かに皆さん個性が強いかも…。
「……よろしいですね千早様。忠告は致しました。後は貴方様次第でございます」
気を取り直したミオ様が私達の方に向き直った。
相変わらず私を睨む眼差しは厳しい。
「アタシ個人としてはアナタ達を応援してるけど、長としての意見はミオ様と同じかな」
「僕もですよ。まあ、僕としては彼女達がこちらに流れてくるだけですから大歓迎ですけどね」