龍神様との恋愛事情!
「ん…ふぁ」
短かったのか、長かったのか。
キスの記憶は曖昧だ。
「はぁ…はぁ…」
とりあえず、頭がふわふわして良いように流されてしまったことだけは確実で。
「息が上がっているよ。大丈夫かな?」
終わった後、唇をペロッと舐められて、からかうように言われた。
「千早、様の…せい…で」
「うん、わかってる。ごめんね」
笑顔全開で謝られた。
全然、ごめんねって言う表情じゃない。
なんか、悔しい。
「こんなことしても…なびきませんからね」
「おやおや。ガードが固いね。どうやって心の砦を崩そうかな」
楽しそうにクスクス笑ってる龍神様。
私は緩んだ彼の腕からスルリと脱出した。