龍神様との恋愛事情!

「お母さん!おばあちゃんがいない!」


大声を上げたらお母さんが駆けてきた。


「え!?嘘!?そんな、いつの間に!?」


誰もいない部屋を見て、呆気にとられる。


「絶対外に出たんだよ!お父さん起こして探しに行く?」


慌てる私にお母さんが落ち着いた表情で頷いた。


「そうね。とりあえず沙織はお父さんを起こしといて。お母さんは庭を見てくるから」


「わかった」





それからは不安と緊張の始まりだった。

お父さんを起こして三人で無駄に広々とした庭を探したけど、おばあちゃんは見つからず。

お父さんが近所に探しに出かけ、私とお母さんは家で待機。


「このまま見つからなかったら、警察に連絡するわ」


真夜中だから、発見しづらい。

人手は多い方がいい。

お母さんの決断は最善だと思った。


< 41 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop