龍神様との恋愛事情!
「もう遅いから、沙織は寝なさい」
「でも…!」
まだ見つかってないのに、心配で寝れないよ。
「後はお母さん達に任せて。ね?」
お母さんの有無を言わせない笑顔に、私は居間から追い出された。
そのまま寝室へ行く。
行くべきなんだろうけど…。
私はケータイを見た。
後数分で二時か。
お父さんが見つけられる確証はない。
警察が出たって、夜中の捜索じゃ厳しいものがあると思う。
確実な方法は…。
「千早様…」
彼なら絶対、またおばあちゃんを見つけてくれる。
それは信じられる。
でも…。
「なんか…ずるいよね…私」
好きになられたら困るとか言って、また来る予定はないとか言っといて。
自分の都合で彼を頼る。