龍神様との恋愛事情!
「まだか」
問われたと思ったら後頭部を右手で抱き寄せられた。
「ふぁ!んっ…」
押し付けられるようにして唇が重なった。
「ん…ぅ…」
血の味が口内を通過する。
飲めた。
けれど、未だ白龍様との接吻は終わらない。
私の唇を割って入り込んでくる白龍様の舌。
翻弄される――。
「やはり、お前との口づけは心地好い」
解放された後。
まだボンヤリする意識の中、優しく響く声。
「不思議なものだ。この思い……何と言うべきか」
隻腕の彼に抱かれたまま、乱れた呼吸を整える。
「…桜、俺を見ろ」
呼びかけに従えば、再び重なり合う唇。
貪るように、教え込むように、支配するように落とされる口づけ。
抗いながらも、私は白龍様の引き起こす波に呑まれていった。