龍神様との恋愛事情!
「龍の力を通さない限り、普通の水と変わりないよ」
隣でクスリと笑われた。
「龍の力?」
「そう。私の力を注いで初めて神聖なものとなる」
千早様は手を浸すと、前と同じく私の頭に触れた。
「おばあさんのことを考えてごらん。次第に見えてくるはずだよ」
私は言われた通りに頑張った。
頭の中でおばあちゃんを想像する。
すると、前回のようにまたもや映像が流れ込んできた。
最初はボンヤリと。
だんだんハッキリ。
ここは……コンクリートの歩道?
開けた場所…。
田んぼが見えるけど……どこだろう?
情報の少なさに私が戸惑っていると、さらに別の映像が送られてきた。
今のは…コンビニかな?
それに銀行っぽい建物が見え――。