龍神様との恋愛事情!

持っていたパジャマの上を着るように勧められた。

確かにね。

寒いから早く着よう。


私がせっせと袖を通している間、千早様は社殿の方へ移動した。

私を抱えたまま、賽銭箱に寄り掛かるように座り込む。


「さてと…着終わったかな?」


「あ…はい」


ちらりと千早様の顔をうかがってみた。


あれ?

意外と普通の表情して…


「……っくっしゅん!」


ほわ…くしゃみが…。


「ふふ、寒いんだね。なら、こうしてあげるよ」


千早様は私に自分の羽織りを一枚かけると、背中からギュッと抱きしめてくれた。


「どう?」


「あったかい…です」


「全く…イブキも酷いよね。女の子を薄着で外に出すなんて。これで沙織が風邪をひいたらあいつ、どうしてくれようか…」


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