腕枕で眠らせて*eternal season*
ゆらり、ゆらり
揺れるのは光。
空の色。風の色。お日様の色。
みっつの光が踊るように。
貴方と私の上を、ゆらりゆらり。
「おはようございます、美織さん」
「……おはよ、紗和己さん」
ベッドの上で寄りそう私たちの上を、サンキャッチャーをくぐった朝陽が通り過ぎていく。
心地好い煌めきで起こされる朝は、至福。
そして目覚めた場所が毎朝、貴方の腕の中なのは、もっと至福。
「コーヒー淹れて来ましょうか」
お寝坊の私と違って目覚めの良い紗和己さんは、起きてさっそくハツラツと活動しようとしたけど
「…もうちょっといて…」
上半身を起こそうとした彼にぎゅっとしがみつき、この幸せな時間をもう少し堪能させてと甘えてみた。
「いいですよ」
嬉しそうに紗和己さんが再び私を胸に抱き寄せた。
彼の腕を枕にして、素肌の胸に甘える猫のように擦り寄る。
彼の香り、彼の感触、彼の温もり。
その全てが愛しくて、その全てがなんて幸せ。
「……紗和己さん……」
キラキラとたゆたう光の空間で、貴方に寄り添いまどろむ時間。
永遠に、続けばいいのに。