腕枕で眠らせて*eternal season*
「でも、こないだほど、その、激しいのは無しね」
脱衣所で私を抱きすくめながら服を脱がせる紗和己さんに、ケダモノの気配を感じて一応釘を刺す。
「あれ。激しいのも今ならではじゃないんですか?」
「それはそうだけど…紗和己さん本気出すと果てしないからなあ」
「ふふ。奥さんがあまりにも可愛いもので」
楽しげにそんなコトを言って、背中から私をぎゅうぎゅう抱きすくめる。
きっとね。
これから長い長い人生を過ごす上で、今が1番とびきり甘いはず。
「奥さん」て呼ばれただけで嬉しくって
ふたりでいっしょにキッチンへ立つだけで幸せで
何処かへ行って何かをしなくたって、ふたりで過ごす休日がただ贅沢で。
愛を誓ったふたりに神様がくれたとびっきりの甘い時間。
こうなったら存分に満喫しちゃおうね。
「……紗和己さん…好き……」
深く熱く溶け合う私と貴方。
とってもとっても大切な時間。
だって。
「…っ、美織さん……」
「……紗和、己さ…ん…っ…」
溶け合ったこの想いが
新しい幸せを、きっともうすぐ
生み出すのだから。