ペラルゴニウム〜世界で一番君たちを〜



目まぐるしく回る毎日が続いていく。


そんな時、長男が胃腸炎になった。
次男が3ヶ月になってやっとそろそろ首が据わったかな?と言うとき。


一日中吐きつづけていた。
最悪なことに三連休の一日目。
病院は当番医しかなくて、連れて行ってもらった吐き気止めも効かなくて。

人間がマーライオンになるところを初めて目撃したよ。


それなのに、あなたは仕事仕事。
仕事が休みだったのに、行かなきゃいけないところがあると、いなくなった。


私は吐き続ける長男と、泣き続ける次男と共に一緒に泣いた。
わんわん泣いた。三人でいつまでも泣き続けて気が付いたらみんなで寝ていた。


弱いお母さんだと思ったでしょう。
母が泣く姿に不安があったでしょう。
具合の悪いはずの長男が起きてから吐きながらもおちゃらける姿に、また涙が出たの。


ーーごめんね、ごめんね、と。



そして、忘れもしない胃腸炎になって4日目。
もう吐いていないから油断していた。

朝7時。
お水が飲みたいと言った長男にコップを差し出すと、一口飲んで倒れこんだ。



「え?」としか声が出なくて。
長男を見ると、次の瞬間、痙攣を起こした。

ガクンガクンと、白目を向けて震える長男を見れなくて…
ただただ、叫んだ。叫び続けた。



「死なないで!お願い!戻ってきて!」







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