ペラルゴニウム〜世界で一番君たちを〜
夫とは、関係は上手く行っているものの、仕事の関係上で家を空けることが多い。
何度もぶつかった。
何度も喧嘩した。
「離婚する!」と叫んだ夜もあった。
そんな時、支えてくれたのは友達の存在。
友達って偉大だな、と思ったの。
結婚5周年の日、やはりあなたはいなかった。
子どもたちと一緒に過ごす結婚記念日は喜びと共に虚しさもあった。
夜22時を回っとき、玄関をあけた音が聞こえる。
子どもたちは寝ているからその配慮として、ゆっくり響くキィーという古い音。
「ただいま」
そう言ったあなたの手には
とても鮮やかな紫色とピンク色の花。