あいつなんか、大っ嫌いだ…
速水結衣







「おいそこ!!学校に関係ない雑誌は持ってくるな!!」










「…っげ!副会長」










「そこも!!シャツのボタンはちゃんと締めろ!!」











「はぁ〜?なんでだよ〜」










そう、私はこの星華高校の副会長、白川ひかり。









お父さんが借金を残して家から逃げ出してから、私は学費のなるべく安いこの学校に入学した。









だがしかしこの学校は…元々男子校だったせいか女子の人数がかなり少ない。









生徒のほとんどが男子な為に、校則もかなりゆるいのだ。









そして私は大の男嫌い。










入学してから、この男子ばかりの星華高校を変えようと勉強も必死で頑張り何と副会長にまでなれたのだ!









なんで一年生で副会長になれたかって?








それはもちろんこの学校はバカな男子ばかりだからだ!!









そしてどうしていつも成績は上位にいるのに会長ではなくて副会長かって?









それは…………










「キャー!!速水君かっこいいー!!」









「私にも何か注意してほしいなぁ♪」









そんなことを言っているこの学校でも数少ない女子が職員室の前で大騒ぎしている。











その女子の目線の先にいるのは……









「…失礼しましたー」







職員室から出て来た私と同級生プラス同じクラスの速水結衣(はやみゆい)。









金持ちなくせになぜこの学校に入ったのかは疑問だが…








学校一の王子だと言われている速水は別に努力をしたわけでもないのに成績は私より上で生徒会長にまでなりやがった。









私が黒と言っても速水が白と言えば白になってしまう。









それは私が副会長で速水が会長だからだ。









私はいつか絶対会長の座を奪ってみせると誓っている。








何でかって?









それは、速水は表と裏の顔があって超がつくほどのムカつく奴だからである!!









それが分かるのはもう少しあと………














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