狼さんと一緒。
部屋の暗さにだんだん目が慣れてきて

視界がはっきりしてきた




目の前には、綺麗な霧咲の顔。



その顔は妖艶すぎて、怖かった・・・





アタシ達のまわりには乱雑に置かれた古そうな机

いつの間に閉めたのか、教室の扉は閉まっていた。




「離してよ、霧咲君っ・・・」


アタシはぐいぐいと彼の胸板を押した



「何、その反応・・・。そそるんだけど」

「なっ・・・!」


アタシの動きがピタリと止まった



「あれ?やめちまうのかよ。じゃ、遠慮なく」





霧咲の顔がだんだん近づいてきて・・・


綺麗な顔がもぅすぐ目の前にあって・・・。





アタシは息をするのも忘れて





アタシの唇に暖かい感触が触れた・・・。



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