狼さんと一緒。
「返事は?」

「でも・・・っ」



『面倒事は嫌いなはずでしょう?』

アタシは目で訴える



「いいから。返事は?」

「・・・うん」

「うしっ!」



アタシは頭を優しく撫でられる。


そのたびに

胸が苦しくなって、ドキドキして




スキになった事を実感する。





「なぁ」

「ん?」

「オマエ、授業とかいいの?」



霧咲はさっきの真剣な表情とは真逆の

意地悪な顔で言う。



「・・・あ。」

「今、4限目だけど」

「嘘・・。」



今日、STにも出てない・・。

完全に欠席扱いじゃん。

それも無断で。



「最悪・・・ッ」

「まぁ、ここまできたらあとは怒られるだけだな」


哀れな目でアタシをみる霧咲。


「き、霧咲のせいでしょっ!?」

「は?なんでだよ」

「だって朝アタシをこんなとこに連れてこなければっ!」



こんな事にならなかったのに・・・。




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