10年後のクリスマス…あなたに会いに行きます
これ以上、純弥さんの返事を伸ばす事は出来ない。




約束のクリスマスまで、後一週間。




今日は純弥さんと、10年前に潤平と来た遊園地にいた。




今日、あの観覧車に乗って、純弥さんにプロポーズの返事をしようと思う。




ごめんね。




潤平の約束は守れそうもない。




決めたよ。




あの日と同じ観覧車に乗って、純弥さんと向き合った。



その時、観覧車が音を立てて止まる。



え、何、事故。



純弥さんに抱き締められた。



「樺音、僕がついてるからね。大丈夫だよ。」



ありがとう。



純弥さん。



純弥さんにプロポーズの返事をしようとすると、観覧車が動き出した。



その時、私の目にある文字が見えた。



観覧車の中にマジックで、書かれていた。



【ずっと愛してる、又会おう】



バカだ。



なんで、観覧車の中何かに書くのよ。



誰が、誰に書いたのかも分からないのに。



でも、私には分かった。



あの時、潤平も同じ気持ちだった事が。



純弥さんに謝った。



観覧車の中に書かれていた文字を見て、泣き出してしまった私に純弥さんは、全てを感じとったらしい。



風間潤平に会った時、樺音と付き合ってると言ったら、あいつ急に態度変えたからね。



二人の間には絶対何かあると思ったよ。




風間潤平には敵わないと、純弥さんが笑った。




ごめんなさい。




純弥さん。




今までありがとう。





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