10年後のクリスマス…あなたに会いに行きます
17時過ぎにバイトが終わり、社員の通用口を出た所で風間潤平が待っていた。
嘘、本当に待っていた事に驚いた。
「ほら、自転車だろ。一緒に家まで帰ろう。」
自転車を取りに行くと、風間潤平が自転車に跨がっていた。
「樺音がここでバイトしてたのは、少し前から知ってたんだよ。」
いつからばれてたのかな。
「そんな顔をしないでよ。肉まん食べる。」
肉まん食べたい顔をしてたのかな。
確かにお腹はすいてるけど。
「少しでいいから、話をしようよ。」
私は頷いて自転車を 押しながら、コンビニの前にある公園のベンチに座った。
潤平はコンビニの近くの塾に通っていて、 私が働いてる姿を何回か見かけたらしい。
潤平は私が父子家庭である事を知っていた。
別に樺音に同情した訳でなくて、樺音が楽しそうに働いていたから、そっと見守ろうと思ったと言った。
そんな私を見ているうちに、学校では見られない笑顔にひかれたと。
だから、今日は思いきって声をかけた。
なんだか不思議な気分がした。
全く恋愛経験がない私が、高校で人気者の風間潤平に告白されたのだから、嬉しいはずがなのに、惑うばかりでどうしたらいいのか分からない。
困っていると、風間潤平が近づいて来た。
ちょっと、やだ、来ないでよ。
「肉まんさめるから、食べてから返事聞かせて。」
この言葉に緊張がほぐれて、思わず笑ってしまった。
風間潤平って、可笑しな人だな。
笑った顔が父さんに似ていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
嘘、本当に待っていた事に驚いた。
「ほら、自転車だろ。一緒に家まで帰ろう。」
自転車を取りに行くと、風間潤平が自転車に跨がっていた。
「樺音がここでバイトしてたのは、少し前から知ってたんだよ。」
いつからばれてたのかな。
「そんな顔をしないでよ。肉まん食べる。」
肉まん食べたい顔をしてたのかな。
確かにお腹はすいてるけど。
「少しでいいから、話をしようよ。」
私は頷いて自転車を 押しながら、コンビニの前にある公園のベンチに座った。
潤平はコンビニの近くの塾に通っていて、 私が働いてる姿を何回か見かけたらしい。
潤平は私が父子家庭である事を知っていた。
別に樺音に同情した訳でなくて、樺音が楽しそうに働いていたから、そっと見守ろうと思ったと言った。
そんな私を見ているうちに、学校では見られない笑顔にひかれたと。
だから、今日は思いきって声をかけた。
なんだか不思議な気分がした。
全く恋愛経験がない私が、高校で人気者の風間潤平に告白されたのだから、嬉しいはずがなのに、惑うばかりでどうしたらいいのか分からない。
困っていると、風間潤平が近づいて来た。
ちょっと、やだ、来ないでよ。
「肉まんさめるから、食べてから返事聞かせて。」
この言葉に緊張がほぐれて、思わず笑ってしまった。
風間潤平って、可笑しな人だな。
笑った顔が父さんに似ていた。
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