神様じゃない!

「亮君、寒くないの?」


「んー。
ちょっとだけ寒い。」


「カーディガンじゃなくて、ちゃんとした上着を着なきゃ。」



ギュッと今度は私から抱き付いた。



「走ると暑いだろうなって思って、上着をバイト先に置いて来たんだ。

でも、着なくて正解だったかも。
結衣ちゃんがこうやって抱き締めてくれるし。」


「...バカ。」


ペチっと亮君の頭を叩いた。


「走って来てくれたのは嬉しいけど、風邪引いちゃったらどうするの?」


「結衣ちゃんに看病して貰う。」


鼻を赤くしてニコニコする亮君。


情けないけど、ちょっと胸キュン。
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