神様じゃない!

「来る?」

きっと紅くなった頬を手で隠しながら、亮君に訊いた。


「行くっ!

でも、その前に。」


亮君が私の手を取って、熱い視線を送ってくる。


「結衣。」


いつもより低い声で名前を呼ばれた。


スローモーションで私に近付く亮君は、亮君だけど亮君じゃない。


矛盾だらけの亮君に戸惑いながらも、唇を重ねた。


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