神様じゃない!

「だって!!
...亮君が来てくれないから。」


ボソボソと声が小さくなった。



「だったら、もうやけ食いする必要ないよね。」


私より少し背の高い亮君が、至近距離で私を見つめた。


「バイトはどうしたの?」


「サンタさんに任せてきた。」


「そんなことして大丈夫なの?」


「大丈夫じゃない結衣ちゃんに聞かれるなんてね。」



亮君が冷たくなった手で、私の涙を掬ってくれた。
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