甘いキスと蜜の味【本編完結】

しかし、何も知らない

他のクラスや2年や3年の

女子の先輩からの人気は凄かった。

中には天城先生に

プレゼントや手作りお菓子や

直接勇気を出して告白をする

勇気のある人達もいたものの

翌朝、その人達が

天城先生の素顔を知り

かなり落ち込んでいたのは

言うまでもなかった。

何を天城先生が言ったのかは

わからないけど

言われた方があんなに

落ち込むのだから

相当なダメージを受けるくらいの

何かを言われたに違いない。


しかし、私は

そんなアメムチの天城先生を

そこまで嫌にはならなかった。

入学当時から私は

天城先生への恋愛感情はなかったけど

ごくごく、微かな憧れは

あったのかもしれない。

数学の授業も必ず復習したし

宿題はきつかったけど

きちんと忘れずにしたし

他の子達のように陰で口に出すほど

天城先生を嫌ってはいないと思う

自分がいた。


そして、いいのか、悪いのか

2年生の時の私のクラス担任も

…引き続き、天城先生だった。

2年生の数学担当も勿論

天城先生の指導となり

私の新しいクラス

2年C組の陰で

ブーイングの嵐が巻き起こったのも

言うまでもなかった。


< 5 / 64 >

この作品をシェア

pagetop