揺れる恋 めぐる愛
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お互いの荒い吐息が響く暗闇の中、

その男は私を組み敷いて頭上から見下し……

憂いを纏った瞳をこちらに向ける。


よく知りもしない私にどうしてそんな顔をするの?

でも私は……

その瞳の中に浮かぶ憂いが、

何なのかほんの少しだけ見えるような気がした。


この人は何もかも手に入れているようでいて……

それでいて喉から手が出る程欲しいと思う物が手に入らない。

そんな…

渇望した目をしていた。

どうしてこんなに哀しそうな瞳なのだろう。


躰でその重みを感じ、燻った瞳を受け入れるように……

かすかに顎を引いた。


男がそれを認め、無言のままゆっくりと一度躰を引く。

狙いを定めているか……

焦らしているのか……

熱い躰が次の何かを期待し緊張する。


突然コツンとあてがわれたモノに心がビクついた次の瞬間、

「んんっ!!!!!」

目も眩むような閃光が走り、反射的に躰が大きく跳ねた。


自分の躰と心なのに……

いったい何が起きているのかわからなかった。

制御不能なまま、この男に、

木の葉のように揺さぶられ搔き回される。
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