揺れる恋 めぐる愛
3
こんな日々を送りながら時間は流れ……
とうとうこの課の研修が終わる日が来た。
世の中にはこんな仕事もあるんだと……
そしてこんな人がいるんだと知ることができた。
ささやかだが、課内では私の送別会を開いてくれた。
「みなさん、本当にお世話になりました」
私が心からお礼を言いお開きになる。
これで……
全部終わり。
女の子の一人歩きは危ないからと、帰る方面が一緒だった主任に、
駅まで送っていただくことになった。
二人で歩く夜道。
私たちは無言で駅までの道を急いだ。
こうやってよく外回りしたなと思うと感慨深かった。
隣りには、背の高い男らしい主任。酔いを感じない足取りだった。
応接室でお客さんと話す主任に憧れを抱いた。
でもそれはあくまで上司としてであって……
同じ会社であっても、あまり会うことはないだろう。
この人ともう会えないのは寂しい……
と思った。ふと湧き上がった想いに戸惑う。
おかしい。だって私には……
前だけ向いて足を一歩一歩前にやり、隣りを意識しながら、
別れに不思議な感傷を抱く。
駅の改札を目の前にした時、
突然どこかからか伸びてきた力強い手に捕まえられ……
振り向く。
バチバチ!!
触れた所から痛みが走り、躰中に激しく火花が散った。
思わず手を引き、目を見開いて何が起きたのかと驚く。
とうとうこの課の研修が終わる日が来た。
世の中にはこんな仕事もあるんだと……
そしてこんな人がいるんだと知ることができた。
ささやかだが、課内では私の送別会を開いてくれた。
「みなさん、本当にお世話になりました」
私が心からお礼を言いお開きになる。
これで……
全部終わり。
女の子の一人歩きは危ないからと、帰る方面が一緒だった主任に、
駅まで送っていただくことになった。
二人で歩く夜道。
私たちは無言で駅までの道を急いだ。
こうやってよく外回りしたなと思うと感慨深かった。
隣りには、背の高い男らしい主任。酔いを感じない足取りだった。
応接室でお客さんと話す主任に憧れを抱いた。
でもそれはあくまで上司としてであって……
同じ会社であっても、あまり会うことはないだろう。
この人ともう会えないのは寂しい……
と思った。ふと湧き上がった想いに戸惑う。
おかしい。だって私には……
前だけ向いて足を一歩一歩前にやり、隣りを意識しながら、
別れに不思議な感傷を抱く。
駅の改札を目の前にした時、
突然どこかからか伸びてきた力強い手に捕まえられ……
振り向く。
バチバチ!!
触れた所から痛みが走り、躰中に激しく火花が散った。
思わず手を引き、目を見開いて何が起きたのかと驚く。