揺れる恋 めぐる愛
6
翌朝……
先輩は私より早く起きていた。
いつの間にかこちらのベッドに入り込み、
私をふわっと抱きしめて、頭を撫でながら……
愛おしそうにこちらを覗き込んでいた。
目が開いた瞬間、満面の微笑みに迎えられる。
「おはよう……
ののか」
掠れた声で、お日様のキラキラを背に微笑む先輩が眩しくて…
目を閉じる。
寝起きの乾いた唇を、優しく一度だけ啄まれた。
再び瞼を持ち上げた私に向かって、
「瞳が潤んでる。かわいい、のの……」
そのままもう一度くちづけられる。
それから掌がうなじから後頭部に伸びてきて、優しく拘束される。
静かに唇を割ってヌルリと入りこむ舌が、温かく感じた。
ゆっくりと探るような舌先が、何度も歯列をなぞり、
舌を絡めて口腔を掻き回し……
眠りとは違う意識の淵に追いやられる。
耳の奥に淫らなクチュクチュという音が響き渡り……
目を開けると、糸を引きながらお互いの唇がゆっくりと離れる。
私は急いで息を吸うと、ぼ~っとしたまま目の前の光景に目を細めた。
こんな燻った目の先輩を見たのは久々だ。
瞳を閉じると、先輩に優しく慈しむように抱かれた記憶が甦る。
先輩は、特別なときだけ私を「のの」と呼ぶ。
「のの」
その声に私は肌がぞくりとした。
先輩は私より早く起きていた。
いつの間にかこちらのベッドに入り込み、
私をふわっと抱きしめて、頭を撫でながら……
愛おしそうにこちらを覗き込んでいた。
目が開いた瞬間、満面の微笑みに迎えられる。
「おはよう……
ののか」
掠れた声で、お日様のキラキラを背に微笑む先輩が眩しくて…
目を閉じる。
寝起きの乾いた唇を、優しく一度だけ啄まれた。
再び瞼を持ち上げた私に向かって、
「瞳が潤んでる。かわいい、のの……」
そのままもう一度くちづけられる。
それから掌がうなじから後頭部に伸びてきて、優しく拘束される。
静かに唇を割ってヌルリと入りこむ舌が、温かく感じた。
ゆっくりと探るような舌先が、何度も歯列をなぞり、
舌を絡めて口腔を掻き回し……
眠りとは違う意識の淵に追いやられる。
耳の奥に淫らなクチュクチュという音が響き渡り……
目を開けると、糸を引きながらお互いの唇がゆっくりと離れる。
私は急いで息を吸うと、ぼ~っとしたまま目の前の光景に目を細めた。
こんな燻った目の先輩を見たのは久々だ。
瞳を閉じると、先輩に優しく慈しむように抱かれた記憶が甦る。
先輩は、特別なときだけ私を「のの」と呼ぶ。
「のの」
その声に私は肌がぞくりとした。