揺れる恋 めぐる愛
今の研修は3か所目。時間が流れるとこれまでのことを踏まえて、

前の時よりも少しはうまく立ち回れるようになっていた……

なんとなく私なりに、新しいことにどうやって向き合えばいいのか……

失敗したときどうすることが今後のためになるのか……

少しだけど見えてきた。後悔ないように研修を終えようと頑張った。


そんな生活にも慣れてきたころ、朝晩が涼しくなってきて、

季節は移ろい始めていた……


そして、もう少しで研修期間が終わる。

その後、いよいよ本格的に働く部署に配属されるが、

私は希望通りになることが先週の内示でやっとわかった。


研修もそれなりにこなすことができて、

いよいよ自分のやりたいことができる……

仕事に対しての期待感はあった。


9月の半ば、お互い別々の部署で研修をしていた美咲から、

久々にメールがあった。

[週末に花火大会があるんだけど、一緒に行かない?]

彼女は地元採用だと聞いていたので、

このあたりのイベントにも詳しいのだろう……

スケジュールをなんて、確認しなくてもわかる。

私の週末は家でゆっくりダラダラと1日を過ごすだけ……

そんな生活はよくないと思っていたから、

少しは気晴らしになるかなと思った。


[うん。行く。]

と返信した。

[了解。じゃ……○○駅そばの右側のライオンの前で待ってるね。]
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