揺れる恋 めぐる愛
当日は快晴だった。週末の洗濯まとめてした。

何も考えずに普通の格好をして待ち合わせ場所に行くと……

右のライオンの周りには二人の人影が見えた。

そこには、艶やかな浴衣を着た美咲と……

岡田さんがいた。


「実はね……

私達付き合いはじめたの」

はにかみながら、言葉を紡ぐ美咲は女の私から見ても可愛く見えた……

「本当はね、研修中に付き合うのはどうなのかなとは思ったんだけど……

今すぐがいいって、彼があんまりにも押すもんだから……」

初々しく指を絡めながら、私に言い訳をする美咲。

こちらまで幸せな気分になった。

「この前の様子を見て、さっき遠目で二人を見つけた時、

やっぱりって感じたよ」

私はにっこりとして答えた。

「やだぁ~。恥ずかしぃ~」

美咲は益々頬を染め、

「やっぱ露骨だったかなぁ……」

絡めた指を握り締めながら岡田さんはペロッと舌を出した。


「ところで藤本さんて彼氏は?」

岡田さんは優しく美咲を自分の隣に引き寄せながら聞いてきた。

「一応学生時代の頃からの彼氏が地元に……

今はなかなか会えないんですけどね。

この前の飲み会の後、久々に会いました……」

「そうなんだ。じゃ、寂しいね。遠距離だと……」

「いえ、1~2ヶ月に1度は会うようにしていますし。

忙しくて、寂しいとか言っている余裕は今の私にはないし……」
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