揺れる恋 めぐる愛
次に目が覚めた時、ベッドのそばにはもう誰もいなかった。

まだ熱っぽかったが……

頭の痛みはなくなっていて、体のダルさは這うほどはひどくなくなった。

よろよろしながらもかけていた毛布を引きずって引き戸を開けて、

ソファーのある部屋に立ち入ると……

そこには主任がテーブルにうずくまって寝ていた。


やはりさっきのは先輩じゃなかった……

失望が心を満たす中、それでも無防備な寝顔の主任から目が離せなかった。

この人は……

何者なのだろう?

その目がひとたび開けば、強引に勝手。

でも……

今日みたいに助けに来てくれたりして……

体が目的なら、一夜の悪夢ですんでいたはずなのに。

それ以上にこうやって関わってくる意味が……

本当に分からない。

身勝手なら、なんでこんな時に来たの?


私は、冷蔵庫のミネラルウォーターを取りに行く。

勢いよく扉を開けると……

冷蔵庫の中には明らかに見慣れないものがあった。


プリンと桃ゼリー?!

何が起こったと思い、冷凍庫も開けてみると、

一口サイズのアイスクリーム。


思わずくすっと笑ってしまう。

子どもの看病ではないのにね。

どうしてこんなものを買ってきたのだろうか?

まあ女は確かに甘いものは好きなんだろうけど……
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